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​ブライダルのプロフェッショナルが教えちゃう・・・

衣裳の選び方

 

 

人生にはいろんなお祝いのイベントがあります。

​なかでも結婚式は人生最大の行事。

でも、これっていつもあることではないから「イザ」というときに、何が何だかわからない、っ・・・ってことありません?

いざ、その立場になってみると知らなかったこと、間違って覚えてしまったこと、昔は良かったけれど最近は違うこと、地域によって全然違うこと、と、とにかく「ええーーー???」と感じることが沢山。

まさかのアクシデントも後になってはいい思い出、笑い話で済むんですけど、とはいえ、やっぱり失敗したくないですよね。

実際に、ブライダルに関わって仕事をしていると、そんなことを思っている方が多いことも知って、せっかくならばこの仕事をしているからこそ、知っていることを皆さんにお伝えできれば、なんて考えていました。

ですが、機会はなかなか無いです。

お店に来て頂いたり、お電話でも頂戴できればお伝えできることもあるんですが、そうでもない限り、普段接点のない皆様とゆっくりお話しなんて・・・無理ですよね。

で、色々考えた結果、こうやって私の思いを一方的に発信させて頂くことが、皆さんに一番届くのではないかと考えまして。

それでね、こういうものを書いてみたわけです。

つたない文章ですが、大切だと思うことをピックアップして、まとめました。

是非、読んで頂ければ幸いです。

 

やっぱりウエディングドレス

花嫁さんといえば、やっぱり真っ白のウエディングドレスにベール、憧れますよね!

今は情報社会ですから、ご結婚が決まるとすぐにドレスをチェックして、デザインなどをあれこれ悩んでいる花嫁さん、

とても多いと思います。

調べたり、見比べたりはとても大切なことですから、是非やって頂きたいのですが、情報迷子にならないように気を付けましょう。

結構多いんです。

情報迷子は、あまりに沢山の情報を仕入れてしまったことによる、どうしていいかわからない状態のこと。

そうならないように、いくつかのポイントで情報を整理していきます。

 

TPOについて

 

まずは季節や時間帯、そして場所や全体のバランスなど、しっかり考えていきます。

結婚式場やホテル、レストラン、チャペル、ガーデンなど、それぞれで選ぶドレスは違わなければなりません。

チャペル大聖堂のようなところでは、むしろ映えた長い長いトレーンのドレスも、ガーデンで引きづってみたところで、

ちょっと見苦しいですよね。

程よいトレーンの長さというのがあります。

また、披露宴会場が広いか狭いかで、ドレスのボリュームも違います。

あまりに狭いスペースであれば、ボリュームを抑えた方が良いでしょうし、

広くて天井が高くて遠くに花嫁さんを見る大会場ならば、あまにシンプルでタイトなドレスにするとさみしい・・・等々。

そういった基本を押さえた中で、自分の気に入るデザインを選んでほしいと思います。

基本、白いドレスはデザインや素材感、自分に似合うシルエットかどうか、場面にふさわしいか、がうまく噛み合っていれば

大きな問題はございませんので、どうぞこだわり抜いてください。

 

色ドレスは考えることがたくさん!

その点では、お色直しのドレスは少し考えなければならないことが出てきます。

まずは以下の5つの点にポイントをおいてみましょう。

  1. 身長、体型による選び方

  2. 肌の色に合うカラーを選ぶ

  3. キャラクターをどう見せたいか

  4. 色打掛とのバランス

  5. 会場背景(カーペットとカーテン)の色

 

私にはどんなものが似合うの?

あれは可愛い、これは素敵、でもこんな大人っぽい感じもいいし・・・と悩んだらつきないですが、

とにかく気映えを重視していきましょう。

背が高い方は、大胆なモチーフや大きな柄のものを選ぶといいですよ。

ふくよかな方も、大きな柄のものは比較的むいています。

でも、柄ものはちょっと・・・という方は、はっきりした色のものはいかがでしょうか。

無地一色でも、素材感とシルエットだけで勝負するようなドレスが素敵だと私は思っています。

逆に小柄な方、やせている方から自分は普通だな・・・とお感じのあなたは、

細かいレースや沢山の装飾がついたもの、色で遊び心があるようなものもいいと思います。

カラー診断なんていうものもあります。

ただ、世の中には結構テキトーなカラー診断も普及してしまっていますから、お気を付け下さいね。

本職のカラーセラピストは、単純な肌の色だけでなく、その日の天気と瞳の色まで見てますよ!

髪を染めたりするだけでも、結果が変わりますので注意しましょう。

「好きな色」と「似合う色」は違うというのはよく言われていることですが、

試すと考えてもみなかった色が似合ってしまうこともあるんですよね・・・。

それから、大好きな色が「似合わなかった」場合ですが、

それでも「やっぱりこの色が着たい」と思っていらっしゃるようでしたらご相談下さい。

着こなしやヘア、アクセサリー、ブーケ等々、様々なアレンジで似合う色をどこに足していくかという作業を経て、

その色をあなたに似合う色にしてしまうこともできるからです。

 

お人柄とデザイン

ときには少し大胆なドレスをご提案することがあります。

花嫁さんの場合は、あまり「露出で大胆」ということはありませんが、

柄や色、デザインなどで思いきって大胆なデザインがお似合いになられるかも・・・と思い、ご提案させて頂くこともしばしば。

でも、勿論これはその方が納得して着て頂けるかどうか、ということが大切でして・・・。

やはり控えめな花嫁さんの場合には、着ているだけで「こっぱずかしいわ。」と、耐えられない方がいらっしゃるんです。

その日、ご本人様が安心して、楽しんで着て頂けてナンボですからね。笑

でも、少しチャレンジしてもいいかな、と思える方はぜひ是非!

私達、コンサルタントやコーディネイターは、それぞれの衣裳が「似合いそうだ」という観点からお勧めしています。

売上主義のお店は別ですよ。

よくある話ですが、

「そんなドレス着るくらいなら、色ドレスやめるわー。」

とおっしゃるお嫁さん。

「騙されたと思って、着てみたら。」(・∀・)

と店員。

とりあえず着てみた結果、なぜかモジモジしていらっしゃるお嫁さん。

次の瞬間に、

「これにします!」

という面白い展開になること、すごく多いんです。

色打掛とのバランスについて

 

色打掛を着られる予定の方は、そこも注意して考えていきましょう。

たとえば、どちらも同色もしくは同系色でまとめたい、という方もあれば、全く別の色にした方がいいのではないか、という二つの意見が存在するからです。

たとえば、青が好きだから、とにかくどちらも寒色系をベースにしたいとお考えになられる場合は、それは一つの意見としてアリ。

逆に色打掛を赤にして、大好きな青のドレスを着ようかな・・・というのもアリなわけです。

多いのは後者ですが、これも花嫁さんの思いを大切になさって下さい。

 

会場とのバランス

最後に、とても大切なことを申し上げます。

選ばれるドレスや色打掛の色が、会場のカーペットやカーテン、会場の背景と溶け込みすぎることはありませんか?

グレーの会場、ベージュの装飾、グレーのタキシードにベージュのドレス・・・完全に会場にとけてしまうお二人・・・。

緑のガーデンに緑のドレス、完全に森の精。

それがご希望であれば、もちろんそれでいいのですが、

できれば私達としてはもう少しだけ、新郎新婦様が目立つようなお衣裳をご提案したいと思っています。

 

​​ドレスの基本

まずはドレスのシルエットについてです。

有名な情報誌などを見て頂くと結構のっていますが、以下のようなポイントを押さえておくと、

ご希望を伝えたいときなどに安心です。

プリンセスライン
 

花嫁さんから一番ご要望が多いのが、このラインです。

特に上半身がフィットしていて、ウエストからふわーっとなったドレスは大人気。

素材によって雰囲気が変わりますが、チュール素材になると、まるでバレエのチュチュみたいで可愛いですね!

Aライン

ウエストからのAの文字のように三角に広がるシルエットで、チャペル式など荘厳な雰囲気にピッタリです。

サテン生地にカットレース、パールのビジューなどを埋め込んだ豪華な雰囲気のものが人気です。

​エンパイアライン

切り替えがウエストではなく、胸の下あたりからとなっているので、チュニックワンピースのような形です。

「女神」という言葉がぴったりです。

ウエスト部分の締め付けがないので、マタニティの方も結構安心して着て頂くことができます。

スレンダーライン・マーメイドライン

体の線がよく出ますが、スタイルに自信のある方にはぜひチャレンジして頂きたいです。

着やすいものから、体にぴっちりと密着するタイプまでありますので、ご希望をおっしゃって下さい。

着心地を試してみるのもよいでしょう。

ドレスの裾がマーメイドのように広がったものは、マーメイドラインとお伝えするとわかりやすいですよ!

スレンダーのように体の線は出ず、ドレスのボリュームも最小限におさえてあるものですと、

やわらかい素材のものが人気があります。

 

次は、ドレスの特徴をお伝えする際に便利な、オーソドックス素材を集めました。

生地

サテン        表面が艶やかで光沢、張りがある

オーガンジー     ふんわり感が出るやわらかい素材

チュール       チュチュなどに使われる張りのある素材

シフォンジョーゼット テロンとしたやわらかい素材

プリント       柄を生地にプリントしたもの

レース        ラッセルレース、リバーレース、バテンレース、カットレースほか、様々なものがある。

装飾

パール、ビジュー、スパンコール     後付けされる豪華な装飾として、最も一般的。

グリッター               よく世間で言われる「キラキラ」の正体はこれが多い。

                    光る粉のようなもので柄が描かれている。

モチーフ、リアルフラワー、コサージュ  大きな花やリボンなどをアクセントに飾る。

トレーン                ドレスの後ろにつける。縫い付けのものから後付けできるものまである。

刺繍                  世界中でそれぞれ特徴がある。オーソドックスなものから、

                    ビーズやスパンコールを組み込んだビーズ刺繍まで、幅広い。

オーバードレス、オーバースカート、オーバーブラウス

                    名のとおり、ドレスの上から着るドレス、ドレスのスカート部分にかけるスカート、

                    ドレスに合わせて着るブラウスである。

                    いわゆる組み合わせコーデに活用されるもの。

 

この他にも素材や生地は沢山あるのですが、業者にイメージを伝えるならば、こんな感じで伝わると思います。

ご活用下さい。

 

​特別の日 幸せな花嫁の言い伝え

ご存知ですか古くから伝わるサムシングフォー。

結婚式で花嫁さんが以下のつのものを身につけると幸せになれるというものです。

【サムシング・オールド/何か古いもの】

  花嫁の祖先と家族を象徴

  家族から譲り受けたものを身に着ける。

【サムシング・ニュー/何か新しいもの】

  新しい生活、経済力を象徴

  新調するならば基本、何でも。

【サムシング・ボロー/何か借りたもの】

  友人や隣人との縁、絆を象徴

  幸せな友人から何かを借りると良いとされています。

 

  余談ですが、サムシング・フォーとは別に「彼女の靴の中に6ペンス」という詩もあり、

  イギリスでは経済的な安定を願って新郎新婦の靴に入れたり、新郎の胸ポケットに入れたりもするようです。

  日本では5円ご縁玉を借りて、という話がちょこちょこあります。

【サムシング・ブルー/何か青いもの】

  聖母マリアのシンボルカラー

  サムシング・ブルーは目立たない方が良しとされていて、下着などにブルーのリボンをつけるというのが一般的です。

 

さあ、あなたもサムシング・フォーを揃えて、より幸せな花嫁さんになってしまいましょう!!!

 

やっぱり着たい・・・色打掛

色打掛は高いから着ない、という方、ちょっと待って下さいね。

本当にそうなのでしょうか。

確かに単品で色打掛だけをレンタルしようと思うと高いかもしれません。

でも、そこは各衣裳店のお得なセットプランを活用してみてはいかがでしょうか。

勿論、点数によって、ランクによってお値段が高いものがあるのは否定しませんが、

セット価格で随分お値打ちになるならば、是非着て頂きたいアイテムです。

最高級の手旗織からオーソドックスな西陣織、佐賀錦、金箔や染が豪華な友禅など、色んな種類があります。

ちょっと洋風に着たい、という方には素材がレースのものや、スパンコールをあしらったものなんかもありますヨ!

当日の披露宴会場などでもきっと盛り上がると思いますが、前撮りに外ロケなどに出ての撮影も粋なもんです。

私のいる飛騨高山においては、古い街並みで人力車に乗った姿を、中継で有名な赤い橋「中橋」で撮影するなど、

一生に一度しかできない体験ができます。

今、時代は和婚ブーム。

世界各地、日本全国からのお問合せもあり、当店にも外国人のお客様のご来店が増えました。

 

​かつらはどうなのか

和装となると「かつら」が嫌だから、という方もいらっしゃいますよね。

かつらが嫌だという方に理由を聞くと、

「重いから」

「抜けて落ちたというエピソードを聞いたことがあるから」

「私には似合わない。似合わないんじゃないかな。多分、似合わないのではないかと・・・。」

という答えが返ってきます。

 

ては誤解を一つずつといていきましょうか。

 

「重い」というのは、今は全然ですよ!大丈夫。

そりゃあ普段とは違うから、若干はつけている重さは感じるでしょうが、重くて辛いということはまずありません。

「抜けて落ちたエピソード」・・・コントじゃあるまいし。笑

確かに、昔はまれにあったそうです。

でもそれも、奇跡的に事件として起こるくらいで、まずありません。

さらに、今は精度がとても上がっていて、尚且つ個々のサイズに調整できるので安心です。

心配な方は、フェアなどでかつら体験なんていうのもできる場合もあるんですよ。

是非お試しあれ。

そして、「似合わない」というご意見・・・はい、それは誤解です。

そもそもお話しをしていると和装も似合わないと考えている方が多いんです。

でも実際に羽織って頂いてわかるのは、

皆さん、着物を見ただけもしくは一瞬羽織っただけで判断しようとしていらっしゃるということです。

着物はなじんでくるものです。

ですから、羽織って嫌いじゃなければ、じっくり羽織って考えてみて下さい。

似合うものが見つかるというのはそういう事なんですね。

詳しくは当店の試着を体験すればわかりますけど。笑

かつらも同じなんですよね。

似合うものを選ぶんですよ!

さらに言えば、どうしても「かつら」は嫌、ということであれば別に無理をする必要はないです。

肩凝りや頭痛が激しい方も含め、美容師さんに相談されれば、ご自身の髪を結って下さったりします。

お花をあしらったりして、自然体のヘアスタイルを作っていただくこともできます。

美容師さんはプロフェッショナルですから、安心してお任せしましょうよ。

 

白無垢は日本人の憧れ

和婚ブームで神社挙式も人気ですね。

式場さんでも、拝殿を用意されていて、和婚ができるようになっていますので、それぞれの用途で選ばれるといいと思います。

神前式で花嫁さんは、白無垢を着用します。

綿帽子をかぶり、三々九度、美しい日本の儀式です。

白無垢というと、ただの真っ白のものをご想像されている方も多いと思いますが、色んな種類があります。

たとえば同じ白でも、年代物の絹色が感じられる少し生成りになったものから、真っ白なもの、

ラメ糸や金糸、銀糸を使用して柄を織ったもの、金銀赤等の刺繍をあしらったもの。

それから、裏地が赤い赤裏、と呼ばれるものも・・・。

白無垢一つでも、考えるだけで、わくわくしてきませんか

 

もう一つ、伝えたいことがあります。

当社が創業当時から変わらずこだわってきたこと。

「花嫁さんには真っ白で綺麗な白無垢を着てほしい・・・」

バブルの時代、派手婚が流行し、結婚式の衣裳は4着が当たり前という時代。

白無垢の需要も高く、使いまわしのような衣裳が沢山世の中に出回りました。

劣化して汚れてしまった「ネズミ無垢」なんて皮肉な言葉も生まれたくらい・・・。

そんな時、当社の代表が伝えたかったのが、白無垢花嫁の凛とした美しさ。

ものの良さや新しさも勿論ですが、メンテナンスにも心を配り、クリーニング店専門の

機材を取り揃える等、徹底した品質管理を行って来ました。

時代は変わり、今では写真、挙式のみといったニーズも増加していますが、

せっかく着るなら、やっぱり綺麗なお衣裳を着て頂きたい。

私達は今も変わらず、白さにこだわり続けています。

 

引振袖

花嫁さんにとって、結婚式は振袖を着る最後のチャンスです。

その名の通り裾を引きずっているのですが、いくつかの小物を合わせれば、ご自前の振袖でアレンジすることも可能です。

また、黒の引き振袖は昔も今も、変わらず人気が高いものです。

和装の柄には意味がある!

基本的には縁起のよい柄を使用しているのが婚礼衣裳です。

柄にはそれぞれ「〇〇の象徴」という言われがあります。

なので、ここではさらに柄について特別にお教えしますね!

苦手と思っていた柄や、にもそれぞれ意味があり、もしかしたらあなたのコダワリに大きく繋がるものかあったとしたら・・・?

きっと益々、お衣裳選びが楽しくなるのではないでしょうか。

 

  • 鶴 必ずといっていいほど、縁起ものとして登場する鶴。品格があり、延命長寿の象徴とされています。            また、一度夫婦になると最後まで夫婦であり続ける習性から、二羽で描かれます。

  • 桜 日本では国の花として親しまれています。豊作を祈るという意味もあります。

  桜は春の訪れに欠かせない花であることから、婚礼という儀式に用いられることが最も多い「縁起の良い花」です。

  • 松(松竹梅) 鶴と一緒に描かれることも多い松。一年中色褪せないことから、鶴と同様に長寿を意味します。

  • 竹 竹が育つ時の勢いや、青々とした姿から、長寿や健康といった意味を持ちます。

  • 梅 寒さに耐えて咲く花として、生命を強く感じられることから、不老長寿の花として描かれます。

  • 菊 昔、漢方薬に使われたことから、長寿・無病息災をあらわす花とされます。

  • 牡丹 大きな花を咲かせることで「富貴」の意味を持ち、また、古来中国の理想郷とされる”蓬莱”という場所に、        沢山の牡丹が咲いていたという言い伝えから、嫁ぎ先が”蓬莱”でありますように・・・という願いが込められています。

  • おしどり 「おしどり夫婦」という言葉があるとおり、夫婦が仲睦まじくある姿から、縁起物としてあしらわれてきました。   夫婦円満の象徴といえる、皆さんもよくご存知の柄です。

  • 鳳凰 歴史は飛鳥時代にまでさかのぼります。古来中国では瑞鳥と呼ばれ、平和が訪れるときや、希望溢れる場に、       姿を現す鳥とされています。

  • 扇 よく耳にする「末広がり」です。

  • 車輪(車) 花車、御所車などがありますが、車が幸せを運ぶと言われています。また、その昔、貴族の乗り物として、また、   花を運ぶ車として使われたことから、富の象徴ともされます。

  • 亀甲 「亀は万年」という言葉もあります。縁起が良いことから、吉事に好まれます。

  • 蝶 蝶には沢山の意味がありますが、幼虫から蛹になり、蝶へと変化することから、「出世」の象徴とされます。        また産卵期には夫婦でヒラヒラと舞っている姿をよく見ることから、夫婦円満を表しているともいわれています。

  • 紋様 特に多いのは丸紋や花丸紋ですが、丸は終点がないことから、幸せがずっと続くなどという意味で吉事に好まれています。 さらに丸=縁ということで、婚礼に使われることが多い柄です。

  また、唐草紋等どんどん伸びるつる草の柄は、勢いがあることから「繁栄」などの意味が込められています。

  • 糸巻き 糸巻き車から延びる糸は長生きの証と言われています。

  • 熨斗 長いものや結ばれたものなどがあり、長寿や縁結びにつながる縁起物として昔から親しまれてきました。

 

代表的なものを並べてみましたが、着物の紋様や柄はまだまだ沢山あり、掲げられないほどです。

気になるものがあれば、是非ご担当のサロンで聞かれてみてはいかがでしょうか。

 

新郎さんも・・・

 

実はいつも、お衣裳を選ばれる時に出てくる言葉があります。

「なんで嫁さんはこんなに時間がかかるのに、男はあっという間なんだ」

 

お二人でご来店頂きますと、まずはお嫁さんの衣裳が先になって、新郎様はその後なんですよね・・・。

定番ものの場合には、そこまで心配はないのですが、色やデザインに合わせてコーディネイトしていく必要があります。

なので、決定するまでの間は退屈だし、ご来店一度で決定するとは限らない為、お婿さんはとにかく、待つしかないんです。

今の時代はスマホなどで時間をつぶすことができるので、少し違いますが、

昔は手持ち無沙汰な新郎様の為に、クロスワードパズルやメンズ雑誌をご用意していました。

で、やっと自分の番になったけれど、あっと言う間に決まってしまうし。

「なぜ、花嫁だけなんだ」

 

お婿さんの気持ち、とっても良くわかりますよ。

でも、お嫁さんの衣裳が決まったことで、コーディネイトは「ゼロ」から決めるより決めやすい。

サクサクと決まっていくのはそういうわけです。

決して「花嫁さんだけ」時間をかけているわけではないんですよ!笑

さらには、結婚式の主役は新郎新婦お二人であって、どちらか片方という事ではありません。

だから「僕はなんでもいいよ。」なんておっしゃらず、着たいもの、こだわりたいことを是非、お伝えください。

コーディネイトをご提案しながら、尚且つご希望に添えることができるならぱ、私共としましても嬉しい限りです。

 

​和装

花婿さんの和装は、紋付を着られるのが多いです。

白無垢、色打掛に合わせてシックな黒から白、色のものまで、幅広くニーズがあります。

私達がお店を構える飛騨地方は、お祭りに紋付や裃を着用することから、成人式を機に紋付を仕立てる方もいらっしゃいます。

その際にはシンプルな黒の紋付と、縞袴となります。

もちろん、結婚式にそれを着用される方もいらっしゃいますし、

でも「せっかくだから結婚式には華やかなものを着たい。」という方や、

ご親族様も皆さん紋付で「誰が花婿かわからない。」といった事から区別したいと、袴だけをレンタルされる方もあります。

袴が豪華になるだけでも雰囲気が変わりますので、もしご自前の紋付を着たい方も遠慮なくおっしゃって下さい。

また、通常の紋付の羽織紐はボリュームの少ないものになりますが、

花婿さん用はボンボン”のようなふんわり丸いボリュームのあるものを使います。

よく、相撲の優勝パレードで関取がつけてる、アレです。

小物をチェックして頂いた際に、このボリュームの大きいタイプが無い方にはレンタル致します。

そのほか、小物として比較的揃えてありそうで揃えていない、

もしくは傷んでレンタルに切り替えたいといわれるものが「扇子」と「草履」。

また、襟はグレーが主流ですが、はずして白で着て頂いてもかまいません。

かなり厳格な神社の場合には、ハメをはずした衣裳での挙式そのものも出来ないことが多々ありますが、

人前式や写真・披露宴のみの場合でしたら、紋付や小物に色を使ったものも、最近はよく出ています。

お好みや必要に応じて、無事にお衣裳を着て頂けますよう、サポートさせて頂いております。

 

紋について

紋付には、名のとおり「紋」が「付」きます。

デザイン性の強いものや、最初から刺繍がほどこされたものなど、ものによってはできないものがございますが、

基本、オーソドックスな紋付の場合には指定の「紋」を張ることになります。

最近は「こだわらない」とおっしゃるオマカセコースもございますが、

ご家族が並んだ際にお父様と息子さんの紋が違うなどといったことが起こらないよう、基本、家紋を確認させて頂きます。

紋は親御さん、または祖父母様、御親戚の方などに確認される方が多いですが、「わからない」とおっしゃる場合もあります。

そんな際には、お身内の方が着ていらっしゃった古い紋付を確認頂くのが一番良いのですが、

その他、風呂敷や家紋を額にしたもの、場合によりお墓に紋が入っているものを確認します。

地が黒の場合には問題ございませんが、色が反転しているものなどがありますので、細かく確認をして頂く必要があります。

それから、通常の紋の料金はそんなにかかりませんが、特殊な紋の場合には作りますので、お値段が少々高くなります。

しかし、この特殊紋の中にもさらなる特殊な紋があり、

そういった紋は「紋屋」さんで、手描きで作って頂くしか方法がなかったりします。

完全なる手作りですので、料金も万を超えるものもありますので、少しだけ頭に入れておいてください。

家紋は日本ではとても大切にされてきたものですし、代々のご先祖様への思いも込めて、

これからも日本の文化として守っていきたいものです。

今はまだ職人さんがいらっしゃいますので作ってもらうことができますが、

これからいつまで職人さん達が現役として紋を作り続けて下さるのか・・・。

日本の和装文化は、こんな細かいところからもピンチになってきています。

 

洋装

花婿さんが一番悩むのは、やっぱりタキシードです。

正式な式服はモーニングであり、花婿さんでも伝統や由緒に拘りのある新郎さんは、モーニング着用をされる場合もあります。

ただ、ほとんどの方はタキシードです。

ここで考えていく必要があるのは、タキシードを何着着るのか、ということ。

花嫁さんのウエディングドレス、そしてお色直しのドレスに、それぞれ合わせて何着着るか、1着で通すのか、

もしくは、ジャケットとパンツはそのままで、

中のベストやネクタイ、ポケットチーフといった小物をカジュアルに変更する着など、悩むところです。

花嫁さんのドレスの変化具合などに合わせて、内容が変わります。

例えば、白のドレスは厳かに、色のドレスは大胆に楽しく、というような時は、

シックなタキシードからポップな色柄ものへとお色直しをします。

最近はリゾート用の短パンスタイルなどもあり、イメージに合わせて様々なコーディネイトができますよ!

 

制服

もう一つ、憧れのお衣裳がございます。

それは制服。

「結婚式で制服を着たい」という方が結構いらっしゃいます。

実際に警察官・自衛官・消防官の方々などには、かっこいい式服があります。

私達が把握していないだけで、他の職種でもあるかと思います。

正装として厳かで華やかさもあり、ご職業の方にはぜひ、着て頂きたいものです。

ただし、作業着と式服は違いますので、同じ制服でもはき違えないようにしなければなりません。

あくまでも式典にでることができる制服のことです。

 

今回は、ざっくばらんにお衣裳について書かせて頂きました。

普段から、皆様に色んなことをお伝えしたいと思っているのですが、

いざパソコンに向かうと、なかなか表現するのが難しいものですね。笑

お衣裳選びの参考になさっていただければ嬉しいです。

​定期的に続編、お届け予定です。

上家写真.jpg

筆者ブロフィール

   ブライダルサロン 寿々裳

  Division チーフ/専務取締役​

​       上家 ゆり


名古屋にてドレスギャラリーピア開業に携わり、花嫁衣裳やフォーマルドレスなどを取り扱う。
また、結婚式の司会、海外ブライダルのプロデュースや、レストランウエディングなども手掛ける。
ブライダル衣裳にとどまらない幅広いユニークなビジネスも展開。

・上場大手のメンズショップとの

 コラボレーション企画実施
・有名大手下着メーカーとの

 コラボレーション企画実施
・世界的化粧品メーカーとの

 メイクアップセミナーを開催
・東京コスプレメーカーとの

 コラボレーションイベントを

    開催
・愛知県タウン誌主催

 ファッションショーメイン参画
・Zip FMの番組内で

 ブライダル&ファッション情報を

 提供

東京にて、イタリアラグジュアリーブランドのセカンドラインでファッションコーディネイターとして活動。

その後、人の役に立てる資格を・・・とカウンセラーの仕事につき、仕事や人生についてのカウンセリングやコンサルティングを行ってきた。

現在は、株式会社 寿々裳にてコーディネイターとブライダルビジネスの経験をいかし、ブライダルコンサルタントとして、また、スタジオビアンカにてカメラマンとして活動。

接客の傍ら、様々な心配を抱える花嫁さんの心強い味方になれるよう、日々精進しています。
花嫁さんの衣裳だけでなく、内面からサポートできるスタイリストを目指しています。

◆資格◆
−1級ブライダルコンサルタント
−産業カウンセラー
−個人情報取扱従事者

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